とりあえずこの記事の概要
久しぶりに「メイキングっぽい記事」をしてみようと思います。
2017年は酉年らしいので、ちょうどいいし雀の式神くんに協力してもらうことに。
ちょっと嫌な顔されそうですけど。
とりあえずテーマを決める
酉年だからなんか『正月っぽくて華やかな感じのもの』を雀の式神くんにどうにかしてもらおうと思います。
さくっと妄想をする
彼はお手伝いさん的な式神だから、お正月の準備に大忙しなのかな。
いや、正月前に準備は終わらせていそうなので、ようやく落ち着いてのんびりしているところにしよう。
過去に描いた二枚ともほぼ無表情だったし、ちょっと穏やかに笑っているところとか見てみたい気がする。
天地人を決める
要素ごとに、描くものを整理してみます。
天
時代 | 平安時代(ざっくり) |
---|---|
季節 | 1月(お正月) |
時刻 | 朝から昼の間 |
地
天気 | 快晴か雪が降っていてもいい |
---|---|
場所 | うちの中 |
人
登場するキャラクター
- 雀の式神くん
- 雀(鳥)
- シチュエーション
- 雀と一緒にお食事。
使用しているお絵かきソフト
使用するお絵描きソフトはCLIP STUDIO PAINTです。
構図を考える~ペン入れまで
構図を考える
何をどこに描くのか自分にわかるようにアタリを描きます。
調度品などの参考資料は、とりあえず高校のときにもらった国語総覧です。
あと下記の日本史資料集。とくにp.77の貴族の生活。
几帳の向きはどっちだ!?
日本史図録と国語総覧を眺めていて突如疑問発生。
「几帳の向きってどっちが表で裏なんだ……?」
早速グーグル先生にお聞きしてウィキペディア先生に教えていただきました。
どうやら柱が見えない方が内側のようです。たぶん。
「風俗博物館」さんの画像が載っていました。これはわかりやすい。
でも、風俗博物館さんのサイトの画像でも塗籠内部の几帳は、柱が見える方が人が座る方を向いているし。どっちなんだ。どっちでもいいのだろうか。
よくわからなくなったので、とりあえず今回は「華やかな柄が見えるほう」を描くことにしました。絵的にも映えますしね。
下描きを描く
ペン入れできるように下書きをします。
今回はラフ兼下描きってかんじです。
ペン入れをする
ひたすらペン入れをします。料理は後で上塗りするので線画なしです。
色を塗る
下塗り作業をする
下塗りをします。クリスタにしてから下塗り作業の時間が大幅に軽減されたと思います。有難い。
色を塗る
ひたすら塗ります。
手順としては影の領域を決めて、影と光の面それぞれ陰影を増やすかんじです。
線画の時点ではなかった料理も描き足します。
参考にした資料
今回、こちらの本を参考に雀を描きました。
羽の構造や名称、鳥の種類別に羽根の枚数の参考資料などが載っていて役に立ちました。
尾の構造や背中と胸の羽毛など知らなかったことが色々わかったのですが、とくに、脚の描き方が参考になりました。あしゆびの骨数(関節数)がそれぞれ違うなんて全然知りませんでした。
心なしか前回の雀よりちゃんとした雀が描けるようになった気がします。
テクスチャを貼る
だいたい塗り終えたら、テクスチャ素材を貼っていきます。
床と畳の縁のテクスチャはフリー素材、畳と御簾に使ったのは自作素材です。
几帳に使った和柄はこちらの素材集を使用しています。
素材の完成度や美しさもさることながら、模様の名前が素材の下に書いてあります。
「こういう柄の他のバリエーションを検索してみたい」ときに大いに役立ちます。
空気感や環境光を演出する
距離のあるところを表現したり、重要なところを目立たせたりするために、スクリーンやオーバーレイで色を追加します。
そして完成
ちょっと大きいサイズです。
最後にふわっとした総括
作業時間
今回の作業時間は、計18時間45分でした。
なお、作業時間には調べものの時間を含んだり含んでなかったりします。(調べながら塗ったりもしていた)
最初に調べものをきっちりこなしておけば、もっと時間短縮できそうかなと思いました。
作業の感想
作業時間的にはあんまり変わりませんが、前回より大変でした。
一番大変だったのが「料理」です。料理すっごく難しい。
あんまり描き込み過ぎてもまずそうだし、手数を減らし過ぎてもそれらしくないし!だいぶ苦労しました。資料探すのも塗るのも。