この記事の概要
『モルフォ人体デッサン』という本を買いました。
それがとっても大満足だったので、とりあえず、この興奮を感想として記事にぶちまけようと思い書いています。
あと、ついでに持っている美術解剖学の本について軽く触れてみようかと思います。
五年使ってみた記録を書きました
(追記)『モルフォ人体デッサン』を使い始めてから数年経ったので、体験記を書いてみました。
『モルフォ人体デッサン』の感想と『美術解剖学の本』いろいろ
まずは『モルフォ人体デッサン』について
※2019年10月に『新装コデックス版』という、中身が同じ新版が出版されました。
2017年に購入し、個人的に「めちゃくちゃいい買い物をした!保存用にもう一冊といわず二冊ほしい!!」と思った、『モルフォロジー』で人体の描き方を紹介してくれる本です。
驚くべきはその圧倒的ボリューム。
320ページに、簡素でありながら完成度の高い鉛筆デッサン(クロッキーに近いかも)が1000以上収録されています。
筋肉や骨のディティールから動作に関連する形状まで、視覚的に紹介されていて理解しやすい本です。
一通り美術解剖学をやった人が理解を深めるヒントになるような本だと思います。
大満足の理由いろいろ
- 圧倒的ボリューム(白黒320ページ、デッサン1000カット以上)
- 簡素でありながらデッサンのクオリティが高い(重要)
- コスパやばい(圧倒的ボリューム、クオリティで二千円台)
また、デッサンの上には「番号」や「英字」がふられていて、『名称一覧表』と照らし合わせることで、「名称」「主な動き」「主な付着部」を確認することができます。
あまり馴染みのないであろう名称には()内に読み方つき。
『名称一覧表』は表紙の折り返しの裏にあるので、折り返しを広げることで、デッサンが描いてあるページを見ながら確認できます。これ、便利です。
突然の再会『ポール・リッシェ先生』
ざざっと読んだだけでも大変満足度が高くて、ちょいちょい話に上がる『ポール・リッシェ先生』の本も見てみたいなーと思って検索をしてみたのですが、
自分の本棚にこれがありました。
も、持ってるじゃないですかー!
個人的な好みの部分もありますが、美術解剖学の本の中で「図版がいちばん美しい本」だと思っています。
この本だけでも得られる情報量が多いのですが、
- 骨の形態
- 筋肉の付着部分、重なり方
- 首、腕、体幹、下肢の動き…など
個人的に「ここ、もっと詳しく見たいなあ」と思っていた部分が『モルフォ人体デッサン』には載っていて、本当に感激しました。
2020年に日本語版が出たようです
もっと早く欲しかったなーって思いました。今の人がうらやましい。
『モルフォ人体デッサン』に載っていて、特に感激した部分
特に感激したのは以下です。
- 喉頭隆起と甲状軟骨
- 骨盤を下からみた図
「なんか、こう…男性の喉ぼとけが自信をもって描けないんだよな」と思っていたので、喉頭隆起がフォルムの決め手になるカットが複数描いてあって、これは本当に嬉しかったです。
あと頸骨と胸鎖乳突筋の間、 あそこって「気管とか甲状腺とか入っているんだな…」と妙に納得しました。
他にも、
- 頭部と頸部
- 体幹
- 肩
- 上肢
- 下肢
- 生体
など、章に分かれて形状を紹介してくれます。
ざっと見ただけでも、
- 脊柱起立筋
- 骨盤
- 鎖骨と胸鎖乳突筋
- 鎖骨と肩甲骨
- ハムストリング
などの関係性や形状について、ヒントを得られました。
一ページに、前面と後面など複数アングルのカットが並べられていて、いちいちページをめくらなくていいところも、好感度が高くておすすめです。
持っている他の『美術解剖学の本』
上のほうで紹介した赤い表紙の『ポール・リッシェ先生』の図版が使われた日本語の本です。
(もちろん、赤い表紙の本のほうが、図版の数は多いです。)
ポール・リッシェ先生の本は英語なので、名前を知りたいときや付着している場所を日本語で確認したいときにパラパラとめくっています。
体表にあらわれる形を解説してくれる本です。
なんと名称すべてにフリガナがふられています!とてもありがたい。
『新編 美術解剖図譜』は各部位の名称に一切フリガナがふられていないので、よくお世話になっています。
あと、歯の本数や皮膚の構造・色についてなども載っていて参考になります。
最後にふわっとしたまとめ
上記の『スカルプターのための美術解剖学』を買ってから、おすすめ商品に表示されていたのを試しにクリックしてみて、本文のサンプルをちらっと見たら、もう、即座に「ほしい!」と思いました。
美術解剖学で、筋肉や骨に詳しくなって、上肢や下肢の運動の基礎を知っても、やはりもっと色々な角度から見て、形状や関係性を理解して描かないと、どうしても説得力がないものになるように思います。
わからないものには自信もないので曖昧になってしまったり。
そんな悩みに対して様々なヒントを『モルフォ人体デッサン』からもらいました。
この本を使って、一層理解を深めたいと思います。
新装版が出たようです
モルフォ人体デッサンミニシリーズと同じ「コデックス」という本を開いた状態にしておける特殊な製本方法で、『モルフォ人体デッサン』と内容が同じの新装版が出たようです。
内容は同じなので、初めて買う方はこちらがおすすめです。
モルフォシリーズの順番メモ
モルフォシリーズも数が増えて来たので、ざっくり順番メモして脳内整理してみようと思います。
※タイトルのリンク先はAmazonです。
※1と(1)の内容は同じです。
刊行順 | タイトル |
---|---|
1 | モルフォ人体デッサン 形態学による人体を描くための新テクニック (新装コデックス版と内容同じ) |
(1) | モルフォ人体デッサン 新装コデックス版 |
2 | 箱と円筒で描く (モルフォ人体デッサン ミニシリーズ) |
3 | 骨から描く (モルフォ人体デッサン ミニシリーズ) |
4 | 脂肪とシワを描く (モルフォ人体デッサン ミニシリーズ) |
5 | 関節と筋肉の働き (モルフォ人体デッサン ミニシリーズ) |
6 | 手と足を描く (モルフォ人体デッサン ミニシリーズ) |
7 | 究極の筋肉ボディを描く (モルフォ人体デッサン ミニシリーズ) |
8 | 服のシワを描く (モルフォ人体デッサン ミニシリーズ) |
9 | 動物をリアルに描く (モルフォ人体デッサン ミニシリーズ) |
もうこんなに出てるんですね。
私も全部は持ってないですけど、興味のあるところから齧っていこうと思ってます。